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セルフキャリアドック導入企業の声VOICE

企業がセルフキャリアドックを導入しどのような効果があったのか、
厚生労働省「セルフ・キャリアドック事例紹介」から抜粋し一部をご紹介します。
導入の参考にご活用ください。

01中日本高速道路株式会社

キャリア形成支援が社内へ浸透

経営層、労働組合への働きかけについて

<業種:サービス業 従業員数:2,043人(2017年3月31日現在)>

 中日本高速道路(株)では、社員のキャリア形成支援をいかに組織風土の一つとして浸透・定着させるかが当初の課題でした。そこで、経営層からは、担当役員がグループ報を通じて『キャリアプラン実現への支援』を明言し、労働組合からも社員のキャリア形成は大変重要なものとの認識を得て、経営層と労働組合の双方向から社員への浸透と理解の共有を行いました。この結果、キャリア形成支援の社内への浸透は着実に進んでいます。

02サントリーホールディングス株式会社

社員一人ひとりの自発的な成長やキャリアを形成

サントリーキャリアワークショップとキャリア面談の連動

<業種:製造業 従業員数(グループ全体):38,013人(2016年12月31日現在)>

 サントリーホールディングス(株)では、「世界でもっとも人材が育つ会社」を目指して、社員全員が自発的に成長し学び続ける「個の能力確立とキャリア自律」をミッションに掲げ、2007 年に設立されたキャリアサポート室が支援を推進する体制としています。キャリアサポート室は主に、①サントリーキャリアワークショップ、②キャリア面談、③社員意識の組織フィードバック、④マネージャー相談支援、⑤現場支援の5つの活動を行っており、①のキャリアワークショップでは、4年次、10年次、38歳- 49歳、ミドルマネージャー、53歳、58歳の6つのプログラムを、社員全員を対象に実施し、キャリア開発部における階層別研修と併走する形で展開しています。

 キャリアワークショップのプログラムは、例えば、2017 年からスタートした 40代後半~50歳のミドルマネージャー対象のものでは、自身のキャリアビジョン策定のみならず、自部署のメンバーのキャリアビジョンやキャリア開発の支援方法を学びます。各ワークショップは、世代別に応じた「自己理解」と「環境変化理解」を統合し、自らの中長期のキャリアビジョンや、実現に向けてのアクションプランを自身で考え、設定する内容になっています。さらに、キャリアワークショップの実施から一定期間経過した後には、キャリアサポート室の国家資格保有のキャリアコンサルタントがキャリア面談を実施し、参加者全員と、その後の実践や変化を確認することで、社員一人ひとりの自発的な成長やキャリア形成を継続的に支援しています。

03株式会社KMユナイテッド

個々が抱えている不安や悩み、会社への希望を把握

KM ユナイテッドは、⼤阪の⼤⼿塗装会社、⽵延の関連会社として2013 年に設⽴され、従業員数は32 ⼈(2017 年4 ⽉現在)である。⼥性や外国⼈等、未経験であっても就労意欲の⾼い⼈材を積極的に受け容れ、短期間で職⼈を養成するための職⼈育成プログラムを取り⼊れている。
従業員が⾃⾝のキャリア形成において⽬標を持つこと、キャリア形成⽀援の意味、価値に気づくことをねらいとして、セルフ・キャリアドックに取り組んだ。

セルフ・キャリアドックの実施を通じて、改善された事項や今後の課題を次のように捉えている。
(ⅰ)セルフ・キャリアドックにより改善された事項
KM ユナイテッドでは、塗装職⼈の⼈材不⾜を解消すべく業務の未経験者の採⽤、育成に取り組んでいるが、会社が整備を進める制度や仕組みの中で、従業員のマインドが追いついていないという現状があった。意欲を持って⼊社した従業員の定着や⾃主性の向上、技術指導のあり⽅等も課題として認識している。今回のセルフ・キャリアドックを通じて、個々の従業員が抱えている不安や悩み、会社に望むこと等を把握したことについて検討、対応を開始している。従業員の⾯談回数を増やし、評価シートやフィードバック⽅法を改善、インストラクターによる指導⽅法も可能なかぎり標準化に努める等、すぐに実⾏できるものについては既に⾏動に移されている。

(ⅱ)今後の⼈材育成上の課題
会社としては、技術を修得するためのプログラムやベテラン職⼈からの技術指導、職場環境作りの整備を進めているが、そうした会社の取り組みやその⽬的は⼀部の従業員に⼗分に伝わっていない、⼀部の従業員にはわかりにくいという現状がある。今回は、キャリアコンサルティング⾯談を通して、従業員の不安や悩みを把握することができ、従業員が⾒えているようで⾒えてない部分のフォローアップや、キャリアパスを明⽰していく⽅法として、今後も継続して社外キャリアコンサルタントによるキャリアコンサルティング⾯談を活⽤することで社員のモチベーションの向上を図っていく。
以下を今後のあるべき⼈材像として、従業員の希望と会社の期待のすりあわせを図る。
・当事者意識を持ち、仕事に責任を持つ
・指⽰待ちではなく⾃ら考えて⾏動する
・会社は学校ではない、利益を考えて仕事をする
・チームワークで仕事をする

04エーザイ株式会社

働くことの意義に対する内省が深まった

エーザイは、「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第⼀義に考え、そのベネフィット向上に貢献するヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念としている。従業員数は連結10,452⼈、単体3,246⼈(2017年3⽉末現在)である。
製薬産業においては、新薬開発の難度の⾼まり、研究開発費⽤の⾼騰、国際競争の激化に加え、社会保障費の歳出抑制強化により、事業リスクが増⼤している。また、⾰新的な医薬品を創製し続けることで、その使命である世界の⼈々の健康と福祉の向上に貢献すると同時に、経済成⻑の期待に応えていかなければならない状況にある。
⾃⽴した社員が主体的に個の発揚に取り組み、結果として組織の活性化に寄与することをねらいとしてセルフ・キャリアドックに取り組んだ。

セルフ・キャリアドックの実施を通じて、改善された事項や今後の課題を次のように捉えている。
(ⅰ)セルフ・キャリアドックにより改善された事項
働くことの意義に対する内省が深まり、今後の⾃⾝のあり⽅を業務⾯・⽣活⾯全般について⾃ら考えることで、モチベーションがより⾼まる⽅向へ、改善の⼀歩を踏み出した。

(ⅱ)今後に残された⼈材育成上の課題
個々のメンバーのキャリア形成⽀援につながる働きかけが適宜できる組織⻑の育成が課題である。また、組織⻑⾃⾝も主体的にキャリア形成を⾏う必要がある。全社におけるキャリア⾃⽴に関する意識啓発は今後も継続的に実施していく。

(ⅲ)キャリア⽀援センターの今後の取り組み

  • プロフェッショナル開発計画レビューの適切な運⽤に向けてのフォロー組織⻑へのヒアリングにより状況を把握し、必要に応じてコンサルティングを実施する。
  • 経営職向けのキャリア開発⽀援マガジンの発⾏個々の社員のキャリア形成⽀援につながるマガジンを発⾏する。
  • キャリアディベロップメントプログラム(30 代・40 代・50 代)の継続
  • 個別キャリア相談窓⼝(随時)

希望する社員へのキャリアコンサルティングを実施する。また、キャリア研修の受講者や、メンタ リング、社内インターンシップの対象者にキャリアコンサルティングを⾏う。さらに、⼥性活躍推 進を企図したキャリアコンサルティングも継続して実施する。

※厚生労働省:セルフ・キャリアドック「事例紹介」から抜粋